個人的な備忘録です。
Meta QuestのQRコード認識
Meta Quest SDK v78から、QRコードの検出と追跡機能が利用可能になりました。
従来は開発者自身でカメラ画像を解析してQRコードを検出する必要がありましたが、公式SDKに実装されたことで、より簡単にQRコードの検出が可能になりました。
現在は実験的なAPIのため商用アプリケーションでの利用は推奨されませんが、開発環境でQRコードの認識と追跡を試すことができます。
前提条件
QRコードの追跡機能を利用するには、次のような前提条件があります。
- Quest 3/3S以降
- Horizon OS v78以降
- Unity 2022.3.15f1以降
- Meta MR Utility Kit v78以降
また、マイクロQRコードは未サポート、QRコードバージョンは10までといった、いくつかの制限事項があります。
設定方法
1. Meta Questで空間データのアクセス許可を有効にする
アクセス許可はデフォルトで自動的にリクエストされるため、特別な設定は不要です。パーミッションに問題が発生した場合は、以下のドキュメントを参照してください。
参考: 空間データのアクセス許可 | Meta Horizon OS Developers
2. ビルディングブロックを使用してカメラリグとパススルーレイヤーを追加する
パススルーレイヤーを追加すると、カメラリグも自動で追加されます。
3. OVRManagerコンポーネントの設定を変更する
カメラリグにアタッチされているOVRManagerコンポーネントをインスペクタで開き、以下の設定を行います。
- Quest Features > Scene Supportを
Required
に設定 - General > Anchor Supportを
Enable
に設定 - Experimental > Experimental Features Enabledにチェック
4. AndroidManifest.xmlに実験的機能を有効化する設定を追加する
<uses-feature android:name="com.oculus.experimental.enabled" />
5. Meta QuestとPCを接続し、ADBでコマンドを実行する
参考: テスト機能 | Meta Horizon OS Developers
※Meta Questの再起動時に設定がリセットされるため注意が必要です。
6. Meta MR Utility Kit v78以降をインポートし、MRUKコンポーネントを追加する
- シーンに空のGameObjectを追加し、MRUKコンポーネントをアタッチ
- QR Tracking Enabledにチェック
7. トラッキングイベントを処理するコードを実装する
- OnTrackableAddedとOnTrackableRemovedイベントを購読するスクリプトを作成
- OnTrackableAddedでPrefabをインスタンス化し、MRUKTrackableを親に設定
以下のサンプルコードを参考に実装してください。
Nano Bananaのテスト
Google AI StudioでGemini 2.0 Flash Experimental (Nano Banana)が利用可能になったので、画像編集機能を試してみました。
東本願寺函館別院の屋根瓦
今回使用した写真は、函館市にある東本願寺函館別院の屋根瓦を撮影したものです。この画像をGoogle AI Studioのチャットにアップロードして、次のような命令を実行しています。
- 電柱を削除してください
- 左右の建物を日本家屋にしてください
- 空を明るくしてください
- 和服の女性を追加してください
元の写真は一見すると平凡な建築写真ですが、Nano Bananaの画像生成機能を使うことで、情緒的な雰囲気の作品に変換することができました。
この種の画像生成技術には倫理的な課題や悪用のリスクも存在しますが、クリエイティブな表現の可能性を広げる興味深い技術でもあります。現時点では出力解像度に制限があり実用面での課題はありますが、今後の技術発展により、デザインや芸術分野での活用が期待されます。
豊平館
建築パースに人物を入れるのも簡単になる?